弟よ

今日はいきなり曲から入りましょう。サディスティック・ミカ・バンドといえばこの曲です。【タイムマシンにお願い】

サディスティック・ミカ・バンド 「Sadistic Mika Band」||| タイムマシンにおねがい 「A time machine, please!」
タイムマシンにおねがい -サディスティック・ミカ・バンド-

加藤和彦は、その前はフォークルセダースのメンバーの1人でした。解散コンサートで歌った「帰ってきたヨッパライ」が当時初のミリオンセラーとなったのは有名な話ですね。この曲はともかく、その他にも青年は荒野を目指すとか、悲しくてやりきれない、イムジン河などなど、心に響く曲をたくさん輩出していました。

そのフォークルを解散してからの加藤和彦のこの曲を聴いて「スゲェ!」って思った人は改めて彼の才能にビックリしたと思います。「タイムマシンにお願い」という曲自体、時間を飛び抜けてしまってますよねえ。アメリカでもチャートインしたって話だから、その実力は折り紙付き。

それとボーカルのミカ!なんて自由奔放なんでしょ。この声、100%あけっぴろげなおバカ、いや純粋さ、に打ちのめされますわ。絶対今の時代の日本の楽曲よりぶっ飛んじまってますよこれ。

その加藤和彦なんですが、平成21年10月16日に自殺しています。その遺書がこちら。

今日は晴れて良い日だ。こんな日に消えられるなんて素敵ではないか。私のやってきた音楽なんてちっぽけなものだった。世の中は音楽なんて必要としていないし、私にも今は必要もない。創りたくもなくなってしまった。死にたいというより、むしろ生きていたくない。生きる場所がない、という思いが私に決断をさせた。どうかお願いだから騒がないで頂きたいし、詮索もしないで欲しい。ただ消えたいだけなのだから・・・ 

亡くなってからもう15年も経つんですねえ。ところで、この曲の中に出てる加藤和彦の顔が若い頃の弟の顔にそっくりなんでビックリしました。実は弟は女の子にもモテモテで、2歳年上の僕のクラスメートの女の子でさえ、「君の弟可愛いね」なんて言ってくるんですよ。顔が似てるだけじゃありません。名前だって和彦というんです。その弟も実は加藤和彦より20年前に自死しています。悔しくって悔しくって仕方ありません。なんで1週間前に俺に会いに来たとき気付いてやれなかったのだろうと。 

エピキュリアンは弟が住もうかと下見に来ていた場所でもありました。だからこそ、助けられる人をそこで助けたいという気持ちもあるのです。

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