僕は今まで1000作以上の回文を作っています。このうち100ぐらいはネットに載ったのですが、投稿すらできなかったものがあります。それがこちら。
・彼逝く。さいならすらないさ。悔いれか (かれいくさいならすらないさくいれか)
読んでわかるように自殺をモチーフにした回文です。あいつは、「さいなら」の言葉もないまま逝ってしまった。自分が最後に会った時は励ましの言葉も掛けられなかった。その歯がゆさを回文にしたものです。悔いても悔いても悔い切れない。
回文というと面白おかしいものばかりが目に行くと思いますね。でもこんなのでも立派な回文なんです。これを出せなかったのはあまりにリアルすぎていたから。もう30年以上も前にあった実話です。