早いもんですね。もう5月。世の中大変なことになってますが、この季節は最高です。江戸時代の俳人山口素堂の俳句が自然と口をついて出ます。
目には青葉山ほととぎす初鰹
青葉もほととぎすも初鰹も初夏の季語です。1つの俳句に3つも季語を乗せてしまうこの大胆さ。それこそ素堂の真骨頂と言ってもいいでしょう。素晴らしい!
昔、「目に青葉」と間違って言ってる人がほとんどでした。気をつけましょうね。特に学校でそう教えてしまうと、長い間間違えて憶えてる人が多いみたいです。
こちらは明治の俳人中村草田男です。やっぱり夏の句。
万緑の中や吾子の歯生え初むる
なんと素敵な句なんでしょ。僕は小さい頃この句にかなり感動と驚きを禁じ得ませんでした。だって、俳句の常識を打ち破っちゃってます。普通【や】をこんな位置にもってきます?万緑、吾子、歯が生え始める。この言葉の繋がりの見事さといったら、とてもとても明治の人とは思えません。大胆さを感じ取りました。そこには間違いなく「自由」と「驚き」があるのです。もしかしたら、明治の方が新しい時代の息吹みたいなものがあったのかもしれません。
という訳で今回は今の季節、それも今日のその日を歌った曲を掛けましょう。メーデー?いや、違います。小さな恋のメロディのテーマ曲にも使われたビージーズの「ファースト・オブ・メイ」まさにに5月1日であります。