ユ・ヒヨルという韓国のミュージシャンが坂本龍一の曲との類似性を認めて謝罪しましたが、それに対する坂本龍一の言葉がとっても美しくて感動しました。
以下は記事になったままです。
「私たちはすぐに2曲の『類似性』を確認した。だが、音楽的な分析の過程で、メロディとコード進行は盗作という論点には合致しないと判断した」と述べ、さらに、「私にこの件を提供してくださったファンの皆さんと、この件について公に明かそうとしたユ・ヒヨルさんに感謝する。２曲の類似性はあるが、私の作品であるAquaを保護するための法的な措置が必要なレベルであるとは考えられない。そして私の楽曲に対する彼の大きな敬意を知ることができた」とコメントしています。なんと盗作と世間で騒いでいる相手を弁護するような発言ではありませんか。これぞ坂本！です。
さらにさらに、「すべての創作物は既存の芸術に影響を受けている。そこに自身の独創性を5～10パーセント加味するとしたらそれは素晴らしく感謝すべきこと。私はいまも自分が創る全ての音楽において、独創性の比率を高めるために最善を尽くしているが、容易ではない。しかし、それもまた芸術を美しく創ることだと考えている」と強調した。
最後に坂本は、「ユ・ヒヨルさんのニューアルバムに幸運を祈り、彼にとっての最高を祈っている」とコメントしました。
一方のユ・ヒヨルも先生（坂本龍一のこと）とファンの方々をお騒がせしてしまった点について深くお詫びをしています。彼の坂本龍一への敬愛の気持ちがこもっていてとっても嬉しくなりました。もちろんこれは、ユ・ヒヨルの次回作のプロモーションとして仕組まれた話であるのかもしれません。でも、それはそれでいいじゃないですか。私たちはこういった「出来事」を楽しめればいいのです。坂本龍一とYMOの熱烈なファンの一人としてとってもほっこりするニュースでありました。