もう半世紀近くも前になろうかと思います。東京原宿に【たけのこ族】なる若者たちが出現し、派手な衣装を着て通りで踊っていたのです。
彼らがまるで雨後の竹の子のように現れたのは、時代の背景もあったのかもしれません。鬱屈した世相から解き放たれたい、それには日曜の歩行者天国という場が必須で、それも田舎ではなく人目を引く東京の中心街がベストでありました。
でもなんで原宿?
新宿や池袋や東京ではなく、原宿。これが彼らの居場所に適していた。そこはまだ未知の場。渋谷の近くまさにサブカル系だからこそ良かったんですね。
原宿といえば、たけのこ族の枕詞のように出て来てしまいますが、彼らはまったくお金を掛けずに原宿を聖地にしてしまったのです。文化の力ってすごいと思いませんか?下世話な考えの人はこれで地価が上がるなんて算盤勘定をするかもしれません。そうです。最も大切なのでは、官主導の大規模開発ではなく、民間の【文化】なのです。町作りはそこだと思うのですね。勿論インフラ整備も大切ですが。
ピンク・フロイドの原子心母の聴き比べとコメも入れてもらえれば助かります。