物議を醸した短歌 

短歌(うた)にも色々あります。下の歌はナゾナゾで以前出したことがあったかな?最後の3文字の言葉はなんでしょう、と。

「遊ぼ」って言えば応える「遊ぼ」って。だけど遊んでくれない◯◯◯ 

これは谺(こだま)。つまり山彦でしたね。子どもが山に行ってあーそーぼー!って大きな声で言うとあちらもあーそーぼーって返答してくる。だけど返答してきても実際は遊んでくれないという仕掛けがあるのです。そこがおもしろい。

短歌には色んな可能性があって、これはちょっと頂けないと眉を顰める歌もあるのです。ソレの典型がこちら。 

反米の姑娘を抱く北京の朝革命の匂い微かに

平仮名で書くと

はんべいのくーにゃんをだくべいじんのあさかくめいのにおいかすかに 

中国は共産国家。アメリカとは敵対関係にあります。その国へ僕は仕事の都合で1990年代の初めに何度か行ってました。自分の設立した小さな貿易会社で、中国人を一人雇って。 

仕入れにゆくので当然お客様になるわけですよ。ということは接待されることもある。で、上のような短歌も出来たわけです。 

結婚してたので、いわば不倫です。こんな事を歌集に載せてしまって良いものか当然迷いますよね。でもいい歌であることは間違いありません。思い切って載せてみることにしました。そしたら案の定義兄から「みんなの前で」皮肉たっぷりに言われました。マチネ君は中国へなにしに・・・

とはいえそれは男としての許容を示す言葉でもあったと自分に都合よく解釈しておりますハイ(笑)。 

物議を醸したのは、悪い意味だけではありません。その頃属していた短歌結社の重鎮男性は中国には何度も行き、あちらで石を彫って号(ハンコ)を作るほどでした。彼からしたらクーニャンとかベイジンなんて言葉は日常的。そして歌の技法も彼に適していると思われました。将に中国の思想や文化に精通していたと言えましょう。 

下世話なところでは「どんな匂いがしてたんだいこら」とかもありましたが、兎も角善きにつけ悪しきにつけ、そういう批評とか関心が多かったのは成功した歌なんだろうなと自分で勝手に思っています。 

さて、今日はこの曲で

ブラック・ナイト ディープ・パープル
Black Night -Deep Purple-
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